こころとからだをスッキリさせる【トラウマケア】
『忘れようと思っても繰り返し訪れる、消え去らない嫌な記憶・身体反応』は解消できます。

トラウマ記憶(PTSD)とは、DVや虐待された体験、戦争体験、事件、事故、病気や怪我、離別、死別、いじめられた体験や失恋などの、『忘れようと思っても繰り返し訪れる、消え去らない嫌な記憶や身体反応』を指します。
人間を含め生きとし生けるものは、その子孫を残すことを最重要目的として生まれます。そのために、まずは様々な外的脅威から自己の身体を護ることを最優先するための防衛本能が備わっています。その防衛本能の暴走こそがトラウマ記憶(PTSD)につながります。つまり、こころは後回しにされてしまうのです。
トラウマ記憶(PTSD)はなぜ消え去らないのでしょうか?
人生とは記憶に基づいたストーリーと言えるでしょう。これは人間だけが持つ素晴らしい能力であると共に、苦しみを創り出す源泉にもなっています。
我々人間は、起こった事象に対して固有の記憶を用いてストーリーを紡いで生きています。それが過去への後悔と未来への不安へとつながるのです。
人間は、動物としての防衛本能が備わっていますので、嫌な記憶は消え去りません。再び同じ状況に遭ったときに、その記憶をもとに自分の身体を護る必要があるからです。これらの記憶をベースとしてストーリーが紡がれますが、時に記憶が過剰防衛となって苦しみにつながっていきます。
時折、「幸せな家庭で育ったから、私に限ってはトラウマ(PTSD)などない」とおっしゃる方がみえますが、親を始め周りの大人、友人などが放った冗談や、悪気のないほんの些細な一言でさえ、独りでは生きて行けない小さな子供(時代)にとっては大きなトラウマ(PTSD)になり得ます。
たとえば・・・あなたには苦手な場面は無いでしょうか?もしあるのなら、その時感じている感覚・・・それは突き詰めて考えれば全てトラウマ(PTSD)によるフラッシュバックであると言えます。トラウマ(PTSD)は大なり小なり誰もが抱えているのです。
トラウマは心だけでなく身体の不調にもつながっている
人間の脳は、深部から、爬虫類脳、ほ乳類脳、(以上、動物脳)そして大脳皮質と呼ばれる人間だけが持つ表層部分の三層から成っています。
トラウマ(PTSD)はこころだけではなく身体の記憶として脳の深層に刻まれてしまうので、日常的な過緊張、難治の頭痛、腰痛、ぜんそく、高血圧、皮膚疾患などのあらゆるからだの症状が、深部の動物脳由来の記憶に基づいて出現している可能性があります。
人のおおよその悩みは、西洋医学では解決できない難治の身体症状、さみしさと恐怖、そしてそれに伴う自己嫌悪として顕れるのです。
こころとからだの治療室では、これらの悩みに対し、ボディ・コネクト・セラピー、EMDR、ブレインスポッティング、ホログラフィートーク、自我状態療法、ソマティックエクスペリエンス(初級)、USPTなどの技法をクライエントさんそれぞれの特性に合わせて用い、トラウマケアを行います。
トラウマケアとは、脳の深部に刻まれたトラウマ記憶(PTSD)を、身体症状が伴わないニュートラルな記憶に替える技法を指します。
記憶が替わればストーリーが変わります。ストーリーが変われば人生が変わります。
これまでの伝統的な心理療法は、効果がほとんど無く、さらに十年単位の時間と百万単位のお金を要しましたが、トラウマケアは短期間かつ安価で効果を実感できます。今や傾聴を主体とした心理療法(カウンセリング)は無駄であり時代遅れであるとさえ言えます。
トラウマケアについて
トラウマケア所要時間
クライエントさんの様々なご事情や状態に依りますが、スタンダードコースで90分、ショートコースで60分となります。どなたさまも初回は必ずスタンダードコースになります。
トラウマケア間隔、および期間
クライエントさん御本人の症状の軽重、肯定的経験の多寡に依りますが、当初は1~2週間に1回のケアで、回復度合いに応じて間隔を開け、半年から1年半前後の継続がひとつの目安になります。
1日にお受けできるのは2名まで

この写真は撮影のためマスクを外しております。
当室では、あえて人数を制限し、クライエントさんお一人おひとりを丁寧にケアいたします。
完全予約制ですので、初診の場合、トラウマケア開始をお待ちいただくことが有り得ます。
何卒ご了承をお願いいたします。
男性のクライエントさんへ
男性ホルモンであるテストステロンは、性欲とアグレッション、そして独りを好む傾向をつかさどります。男性の体内には、女性のおよそ5~20倍のテストステロンが分泌されており、明らかに男性の性欲やアグレッションは、女性を大幅に上回るであろうと推測できます。
男性の普遍的complexは“力”です。力というと解りにくいですが、“恥”に極めて敏感で繊細な感受性を持っているといえます。極端に言えば男性に向けられるネガティブな言動の全てがトラウマ体験の元になり得る可能性があります。
もし、ご相談内容に性衝動や攻撃衝動、恥などにまつわるお話が含まれる場合には、相談相手には男性カウンセラーをお選びください。なぜならば、男性の性衝動やアグレッションの強さは、女性の想像をはるかに超えており、共感することが極めて難しいからです。場合によってはカウンセリングを受けたことで、新たなトラウマを被る危険性さえあり得ます。
十中九十、あなたは性依存者でもセクハラ男でもありません!これまでただご自身の生理を知らなかっただけです。お気軽にご相談ください。
女性のクライエントさんへ
女性のcomplexは”シンデレラコンプレックス”です。平たく言えば、゛(力のある男性に)選ばれる必要”です。たとえば、目の前に居る女性カウンセラーが、力ある男性や、社会に認められ、セラピストとして自立した生活をおくっていて、それが幸せそうに見えてしまうと、要らぬ嫉妬心が生まれ、カウンセリングそのものの進行に支障をきたす場合があります。
ご相談内容の大部分が性的なもので、とても男性には話せないという場合を除き、男性カウンセラーにご相談いただいた方が安全で確実かと思います。
お気軽にご相談ください。
お願い
1日にお会いできる人数は2名のみです。
キャンセルや変更は原則できないものとお考え下さい。ご協力をお願いいたします。
トラウマケアの様々な技法
・ボディ・コネクト・セラピー
ボディコネクトセラピーは従来から効果的であった心理療法のエッセンスに、全く新しい概念を加えて考え出した身体から働きかける心理療法(ソマティックサイコセラピー)です。トラウマは情報とエネルギーとして、脳だけでなく身体にも残されています。身体感覚(フェルトセンス)に注意を向けることで、脳と体をつなぎ、トラウマのエネルギーをペンデュレーション、タッピング、眼球運動、アファーメーション、タッチセラピーなどを用いて体から解放(discharge)していきます。その概念は一つ一つ科学の裏付けがなされています。 特徴は一つ一つのトラウマ記憶の処理にかかる時間が圧倒的に短いこと、活性化が出にくいこと、解離起こしにくいように工夫されていることなどです。
・EMDR
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して、エビデンス(証拠)のある心理療法です。さらに、他の精神科疾患、精神衛生の問題、身体的症状の治療にも、学術雑誌などに成功例がしっかり記述されています。
EMDRは、適応的情報処理(AIP)というモデルに基づいています。このモデルでは、精神病理の多くが、トラウマ的な、もしくは苦痛でいやな人生経験が、不適応的にコーディングされた、もしくは、不完全に処理されたことによると仮定されています。これにより、クライエントは経験を適応的に統合する能力に障害を受けます。EMDRの8段階、3分岐の過程が健常な情報処理、統合の再開を促します。この治療アプローチでは、過去経験、現在の引き金、未来の潜在的挑戦をターゲットにし、現在の症状を緩和し、苦痛な記憶からストレスを減じたり、除いたりし、自己の見方が改善し、身体的苦痛から解放され、現在と未来の予測される引き金が解決するのです。1989年にアメリカでFrancine Shapiroという臨床心理学者が発表して以来、今日までに全世界で40,000人以上の心の専門家(精神科医、臨床心理士など)がこの方法のトレーニングを受け、2,000,000人以上の人が治療を受けています。
日本でも1500名以上の専門家がトレーニングを終えました(2012年5月時点)。EMDRにおいて、眼球運動や他の両側性の刺激は大きな役割を果たし、脳を直接的に刺激し、脳が本来もっている情報処理のプロセスを活性化できるのです。手続き的には簡単に見えても、しっかりとEMDRの研修を積んだ精神保健の専門家のみが実施すべきです。起こりうるさまざまな悪影響にしっかり備えることが重要です。しっかりした研修と実践を経れば、5年、10年かけて、心のどこかに落ち着いていくプロセスを非常に短時間に進めることができます。そして、その過程は患者さんの脳の本来の力を引き出すので、マインドコントロールのように洗脳される、臨床家に操られるというような心配は全くありません。また、止めたいときにはいつの時点でも止めることができます。また、これまでの治療方法では、起こったできごとのすべてをこと細かく語ることが必要とされることが多かったのに比べて、大変ストレスの少ない方法です。
・ブレインスポッティング
ブレインスポッティング(BSP)は、脳と身体に根差した新しい心理療法です。EMDRのエキスパートであったDavid Grand博士によって精神分析、ソマティックエクスペリエンシング、そしてEMDR等の影響を受けて2003年に米国で開発されました。
その素早く高い効果から、BSPは南米・欧州・豪州を含め、瞬く間に世界に広がり、そして今日本含むアジアにも広がりつつあります。現在、世界中で10000人以上の臨床家がBSPを学んでいます。
・ホログラフィートーク
ホログラフィートークは、クライエント本人が感情や身体症状の意味を読み取り、解決し、自らを癒すプロセスをセラピストが援助する心理療法です。手法的には、軽催眠下のトランスワークや、自我状態療法の一種に位置づけられます。
クライエントが持つネガティブな感情や身体症状は、問題の様々な原因そして解決法を教えてくれる素晴らしいリソースです。その感情や症状から、問題の起源を探り、解決し、未来における新しいリソースやソリューションを見出す所までを一回のセッションで行っていきます。
過去のトラウマやPTSD、複雑性PTSDのような長期間にわたる、愛着の問題を含んだトラウマなど幅広く使う事ができます。
クライエント自身も思ってもみなかった過去の起源に容易に到達でき、過去のトラウマティックな場面でも、強い反応を起こしにくく、セラピストが解決を援助する事によって、本人だけでは解決できなかった過去の問題をよりよく解消する事が可能になる技法です。
・自我状態療法
自我状態療法(Ego State Therapy)は、Watkins夫妻によって開発された心理療法です。葛藤解決からトラウマ治療まで幅広く適用できます。自我状態モデルに催眠を加えたものであるとされています。催眠は必須ではありませんが、併用した方が効果的です。
・ソマティックエクスペリエンス(初級)
SE™(Somatic Experiencing®)は米国のPeter Levine博士が開発した、身体と神経系の統合をベースにした、安全で自然なトラウマ療法です。
・USPT
USPTは,タッピングを用いて人格部分(別人格)を呼び出し,労をねぎらうことにより,解離(解離性障害)による人格部分の統合を行う心理療法です。
*以上、各々のオフィシャルサイトより引用。
トラウマケアの流れ
問診表記入→症状の重さを量る検査を三種類→現病歴・既往歴・家族歴などを聴取→“トラウマケア”準備(安定化)→終了→次回の予約⇒“クライエントさん個々に応じた技法を選択→トラウマケア”開始
最後に
大学院修士課程で心理学を修め、研修を積んだ専門のカウンセラー(臨床心理士)が面接にあたります。臨床心理士は厳格な守秘義務を負っておりますので、外部に秘密が漏れることは一切ございません。安心してお気軽にお問い合わせください。
こころの治療コース
トラウマケア
コース | 面接時間 | 料金 | 受付可能人数 |
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スペシャル | 180分を目安 | 55,000(税込)前払い | 1名/日 |
スタンダード | 90分 | 22,000(税込) | 2名/日 |
ショート | 60分 | 15,000(税込) |
※めったに無い例ではありますが、料金が安い、あるいはどうということはないと感じられた方は、“支払うことに多少の苦痛を感じる金額”まで追加してお支払いください。“支払うことに多少の苦痛を感じる金額”をお支払いいただくことが効果のパフォーマンスを向上させます。必ずお申し出ください。とても大切なことです。
原因判断(検査・問診)
面接時間 | 料金 |
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30分 | 無料 |
現在の症状が果してこころ由来なのか、あるいはからだ由来なのかを心理検査・問診、および実際に身体を触診させていただき判断いたします。また受診を迷ってみえる方には詳しくご説明いたします。
各種文書作成料
5,500円 (税込)